2026-09

動脈硬化ケア

トマト缶の塩分は多い?成分表では確かめられない理由を保健学博士が解説

トマト缶は塩分が多い——そう思って避けている方へ。国の成分表で確かめました。収載されているホール缶は「食塩無添加」の1種類だけで、食塩相当量は0グラムです。市販品の値は表示でご確認ください。缶を生トマトで代えた場合も、同じ200グラムなら糖質6.2gと7.4g、食塩はどちらも0gでほとんど差がありません。一食分で並べ直すと、食塩がいちばん多いのは缶ではなくジュースとトマトソースでした。ドライトマトの糖質が4つの数字で出回っている理由まで、保健学博士が原文から解説します。
冬

寒くないのに血圧が振れる?家の中の朝夕の温度差を保健学博士が解説

「寒くないから大丈夫」。血圧については、その感覚が当てになりません。日本の家は、居間の朝と夕で室温が3度前後ちがいます。その差が大きい家ほど、朝と夕の血圧の差も大きく出ていました。1度未満の家で3.9 mmHg、4度以上の家で9.3 mmHg。ところが屋外の気温の不安定さとは、関連が見られませんでした。そして「寒い」という自覚とも結びついていません。ばらつきを気にすべき人とそうでない人の線引きまで、保健学博士が原文から解説します。
冬

冬に血圧が上がるのは部屋のせい?室温18度の根拠を保健学博士が解説

「冬になると血圧が上がる」。原因は外の寒さより、部屋の温度かもしれません。日本の家の寝室は、冬の平均が12.8度。居間でも16.8度で、WHOが提案する18度を下回った世帯は9割を超えていました。室温が10度下がると、朝の収縮期血圧は8.2 mmHg高くなっていました。断熱改修で室温が1.4度上がると、朝の血圧は3.1 mmHg低下。高血圧の人では7.7 mmHgです。そして冬は、コレステロールの数字も高く出ます。40年分の研究を、保健学博士が原文から解説します。
入浴

お風呂は寝る何分前?「90分前」の出どころを保健学博士が解説

「お風呂は寝る90分前」。この数字は、論文の結論ではありませんでした。もとの研究が書いていたのは「1〜2時間前」で、しかもその根拠は2つの研究・計36人。「90分」は、大学の発表の本文に1か所だけ出てくる言葉が、配信サイトの見出しになったものです。その後、日本の高齢者1,094人を調べた研究が出ています。61〜180分の幅で、寝つきが有意に短い方向でした。就寝時刻から逆算する表まで、保健学博士が原文から解説します。
入浴

ヒートショックは防げる?湯温40度10分の根拠を保健学博士が解説

「ヒートショックで心臓発作」は、専門家のあいだで決着していません。3つの学会が同じデータを見て、解釈が一致しませんでした。はっきり合意できたのは入り方です。湯温40度以下・10分以内、飲酒と睡眠薬の直後は避ける、ひとりで長く入らない。救急搬送された方の心電図538件のうち、急性心筋梗塞は1件(0.2%)でした。「なぜ意識を失うのか」の4つの説まで、保健学博士が原文から解説します。
食事・栄養

揚げ油の使い回しは何回まで?廃止された「酸価2.5」を保健学博士が解説

「揚げ油は2〜4回まで」「厚生労働省の基準では酸価2.5以上で交換」。検索するとどのサイトにも書かれていますが、その通知は2021年6月1日に廃止されています。しかも原文は「2.5を超えたら交換」ではなく、「発煙・カニ泡・粘性から判断して明らかに劣化が認められ、かつ2.5超」でした。条件が1つ落ちて伝わっています。さらに、過酸化物価は揚げ油では劣化していても低く出ることがあります。3時間揚げ続けた実測と、いま見るべき5つの目安まで、保健学博士が原文から解説します。
動脈硬化ケア

揚げ物は血管に悪い?「酸化した油のせい」を保健学博士が解説

揚げ物が血管に悪い理由は「酸化した油」だと、たいていの記事に書かれています。ところが11万人を最長26年追いかけた米国の研究も、4万人を中央値11年追いかけたスペインの研究も、揚げ油の種類で分けて解析して差を見つけていません。スペインでは関連そのものが出ていません(傾向性p=0.74)。週4回という線と、体重・血圧・脂質を計算に入れると関連が大きく小さくなることまで、保健学博士が査読論文の原文から解説します。